東京のWaymo無人タクシーはいつ乗れる?GO配車・運行区域・料金を整理
Waymo、GO、日本交通が2027年中の完全無人タクシーを計画。GOで呼べるのか、東京のどこを走るのか、料金や開始時期まで決まっているのかを整理する。
に更新:トヨタとWaymoが2027年から日本でbZ4Xの初期運行を始めると発表したことを受け、車両の見通しを追記した。あわせてレベル4の説明を見直した
東京を走るWaymoの車両を見て、「いつになったら乗れるのか」と気になった人もいるかもしれない。Waymo、GO、日本交通の3社は、2027年中に東京で完全無人タクシーの商用運行を始める目標を発表した。
ただし、2027年1月から東京全域で乗れると決まったわけではない。
先に結論
計画どおり進めば、2027年中に東京で、運転席に人がいないWaymoをGOアプリまたはWaymoアプリから呼べるようになる。
現時点で発表されているのは、少数の車両から始め、段階的に約100台まで増やす計画だ。正式な開始月、運行区域、料金は公表されていない。安全性の検証と、道路交通法・道路運送法などに基づく許認可の取得も必要になる。
2025年からWaymoが走っている都心7区は試験走行の区域であり、2027年の商用サービス区域として確定したものではない。
何が決まったのか
GO、Waymo、日本交通の発表を、決定済みの内容と今後の目標に分けるとこうなる。
| 項目 | 2026年9月時点の状況 |
|---|---|
| サービス開始 | 2027年中を目指す。月日は未定 |
| 運転席 | 一般客向けは完全無人での運行を計画 |
| 配車アプリ | GOとWaymoの両方に対応予定 |
| 台数 | 少数から始め、段階的に約100台を目指す |
| 運行区域 | 東京の主要エリアとされているが、具体的な区域は未発表 |
| 料金 | 未発表 |
3社の役割も分かれている。Waymoは自動運転技術と車両管理の基盤を提供する。日本交通は営業所や現場の運行を担う。GOは日本のタクシー事業へ組み込む全体設計と、GOアプリからのサービス提供を担当する。
海外の無人タクシーをそのまま東京へ持ってくるのではなく、既存のタクシー会社と配車アプリの仕組みに組み込む計画だ。
GOアプリではどう呼ぶのか
GOは、同じアプリから従来の有人タクシーとWaymoの無人タクシーを利用できるようにすると説明している。Waymoアプリから呼ぶ方法も用意される予定だ。
一方、GOの画面でWaymoを指定できるのか、空いている車両が自動で割り当てられるのか、乗車場所に制限があるのかは発表されていない。現在のGOアプリですぐに予約できるわけでもない。
GOとWaymoの両アプリから呼べるサービスを提供する方針は発表されている。ただし、開始には安全性の検証と必要な許認可の取得が条件となる。呼び方の詳細も、まだ発表されていない。
本当に運転手は乗らないのか
3社が目指しているのは、自動運転レベル4による完全無人の商用運行だ。Waymoの発表も、一般客を乗せる最初のサービスを完全自動運転にする意向を示している。
レベル4は、どこでも無条件に走れるという意味ではない。国土交通省の手引きでは、特定の場所、天候、速度など、認められた走行環境条件の中でシステムがすべての運転操作を担うものと説明されている。運行を継続できない場合には、システムが安全な停止など、リスクを最小化する対応を行う。
車内に運転手がいなくても、運行管理まで無人になるわけではない。日本の制度では、遠隔監視を行う特定自動運行主任者の配置などが求められる。
都心7区なら乗れるのか
まだそうとは言えない。
2025年4月に公表された試験区域は、港区、新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、江東区の7区だった。当初は日本交通の乗務員がWaymo車両を手動運転し、東京の道路に適応させるためのデータを収集。その後、乗務員が同乗する自動走行試験へ進んでいる。
東京での試験に導入されたのは、電気自動車のJaguar I-PACEをベースに、カメラ、レーダー、LiDARなどを搭載したWaymo車両だ。2027年の商用運行に使う車種は、9月の3社の発表では明らかにされていなかった。車両の見通しは、10月30日のトヨタとWaymoの発表で一部が分かった(次の節で説明する)。
この7区は、あくまでこれまでの試験区域だ。商用運行についてWaymoは「東京の主要な地域へ段階的に拡大する」としているが、最初に乗れる区や道路は明らかにしていない。
調査して分かったのは、ニュースで並びやすい「都内7区」「2027年」「100台」は同じ条件ではないことだ。
- 7区:これまで試験してきた区域
- 2027年:商用開始の目標年
- 約100台:最初からではなく、段階的な拡大目標
トヨタ製の車両はいつ走るのか
2026年10月30日、トヨタとWaymoは、Waymoの自動運転タクシーに使うトヨタbZ4Xの初期運行を、2027年に日本で始めると発表した。初期運行には試験と検証も含まれる。車両はトヨタの高岡工場(愛知県豊田市)で、ベース車両の組み立てからWaymoの自動運転用ハードウェアの搭載までを一貫して作る。後席の足元を広くし、自動開閉ドアなどで乗り降りしやすくしたという。
ただし、この発表はGOや日本交通と東京で始める商用サービスの話とは分けて読む必要がある。
- 東京の商用サービスにbZ4Xを使うかどうかは、発表されていない
- ロイターの報道によると、WaymoのDmitri Dolgov共同CEOは、日本で試験中のJaguar I-PACEを使ったパイロット運行も2027年に予定どおり行うと述べた
- bZ4Xを最初に何台、日本のどこで走らせるかは公表されていない。トヨタの中嶋裕樹CTOは、初期運行は少ない台数から始めると説明している
2027年は、既存のJaguar I-PACEによる取り組みと、トヨタbZ4Xの試験・検証が並行して進む可能性がある。ただし、東京の商用サービスにどの車種を投入するかは、まだ確定していない。この記事の結論である「計画どおり進めば、2027年中にGOアプリかWaymoアプリから呼べるようになる」という目標も変わらない。
料金は普通のタクシーと同じか
3社の公式発表には、初乗り運賃や配車料金は記載されていない。
Business Insider Japanの会見報道では、日本交通が、現在のタクシーと同じく認可に基づく料金制度の考え方で進めると説明している。ただし、具体的な金額が同じになると決まったわけではない。
無人だから有人タクシーより安くなる、と現時点で判断できる材料はない。
2027年になれば必ず始まるのか
2027年中は確定日ではなく目標だ。
正式な開始時期は、安全性が確認され、国や自治体から必要な許認可を得たあとに決まる。Waymoは、まず関係者を乗せて運行を検証し、その後に一般客へ段階的に開放する計画を説明している。
利用者の目線では、今後確認したいのは次の4点になる。
- 正式なサービス開始日
- 最初の運行区域と乗降場所
- GOアプリでの車両選択方法
- 運賃と配車料金
現時点で言えるのは、東京での試験が「技術を試す段階」から「一般客を乗せる商用サービスの準備」へ進んだことだ。2027年に東京全域へ一斉展開する話ではないが、GOから運転手のいないタクシーを呼ぶ計画は、具体的な役割分担と台数目標を伴う段階まで来ている。
出典
- GO、Waymo、日本交通 自動運転タクシー商用化の実現に向けて合意 - GO株式会社
- Opening our doors to Tokyo riders in 2027 with Nihon Kotsu and GO - Waymo
- 東京都心7区でWaymo車両の走行を開始 - GO株式会社
- 東京で自動運転タクシー実現へ Waymoと日本交通、GOが車両テスト開始 - Impress Watch
- 自動運転移動サービス社会実装・事業化の手引き - 国土交通省
- Waymoが東京で初日から無人で始動へ - Business Insider Japan
- トヨタ自動車とWaymo、自動運転分野における協業を拡大 - トヨタ自動車(2026年10月30日)
- Toyota, Waymo to test autonomous bZ4Xs in Japan in 2027, eye overseas expansion - CNA(ロイター配信)(2026年10月30日)
- トヨタ×Waymo、2027年に日本で完全自動運転タクシーの初期運行開始 - Motor Fan(2026年10月30日)